お付き合い先で1月から取り組んでいた、ベンチャー企業のコアメンバー(20代中心)向けの経営セミナー全11回を今週終了しました。
その資料を文末にて一部公開します。
どうして、こんなことを社長に提案したかというと、この会社、社員はサービスの提供品質や営業という「現場」での力はとても優れていて私の20代を思うと感心するばかりなのですが、それを事業としてどう仕組み化していき、事業をまず安定させ、成長させやすい仕組みを取り入れていくのか?という「事業の構造」の話になると、それを考えられている社員があまりいない状況がありました。そもそも考えることを要求されていないというこれまでの状況もありましたし、いざ要求しても、「何を考えるべきかを知らない」「考えるためのツールや事例を知らない。」という状況がありました。
そこで、基本パターンや概念、用語、他社事例などをインプットしてしまえば、そこから先は資料を目にしても「それが今の自分の課題に関係があるものである」ということに気づけるようになりますし、検索するときの適切なキーワードも選びやすくなる。あるいは、他社の幹部の方と話すときにも、サービスだけでなく、「事業の話題」を話せるようになれば、そこから先は自分で成長していけるようになるはず。その状況を作ったうえで、社長が私とディスカッションした「経営の仕組みを改善する」指令を各部に下せば消化は何もしない時よりもだいぶ良いだろう、ということで社長にご提案し採用していただきました。
始める前は、いろいろなところでお話ししてきた内容の集約整理なので、なんとでもなるだろう、と思っていたのですが、取り掛かってみると準備に膨大な時間がかかってしまい(たぶん1回20時間以上かかってしまいました。)、この3か月あまりの土日の大半を費やす大仕事となってしまいました。今週末はこの作業がなくなって他のことができると思うと、正直ホッとしています。
このセミナー、クローズドで行われるということで、一般のセミナーや書籍には書いていない、「本当の話」を一部は資料に、大部分は口頭で随所に盛り込んだつもりです。公開イベントでは、金融機関や大手企業の悪口はなかなか言えませんせんからね。
その過程で、このコンテンツを実は2社目で流用しようと営業し、いい線まで行ったので、リード部分を作り始めたんですが…同じような企業ステージ、社員の課題意識ならば事例を除いて流用できた部分も多かったと思うのですが、その会社は今度は歴史ある会社でコアメンバーの年齢も高い、ということでほぼ作り直ししなければならないということに愕然としました。(結局、この件始められていないのですが。)当然ですが、フィット感を高めるには、相当部分カスタマイズしなければならないわけで、このビジネスモデルも、品質と効率を両立させるのはなかなか難しいと実感したわけです。
このセミナーはこんなコンテンツでした。内容は、まだ経営関連の経験が少ない若手が「自分の事業の成長を設計」するときに知っておくべきマーケティング、ファイナンス、人的資源管理の知識、それも戦略立案だけでなく、「現実のどろどろとしたオペレーション」をできるだけ具体例を加えてお話ししました。少しでも役に立って、1,2年後にメンバーたちの立案から堅牢で安定した事業が立上ってくれるととてもうれしいです。
第1話 ビジョンと戦略の一貫性(縦の一貫性)
第2話 戦略群の概要と戦略間の一貫性(横の一貫性)
第3話 マーケティングとは何か?(Perception is Reality)
第4話 マーケティングの4Pをどう考えるか?(ここでも「一貫」)
第5話 予算管理はなぜ必要か?(事業のPDCAサイクル)
第6話 KSF,KPI、行動モデルを捏ねる、鍛える
第7話 営業組織の作り方 「リスト」志向 アポをとる人が一番偉い
第8話 対立型交渉と統合型交渉 「最強の交渉術」
第9話 提携、合弁、M&A 子会社 何がどう違うの?
第10話 ファイナンスはなぜ重要か(借りる、買う、潰れる!)
第11話 人的資源管理超入門(老兵はいずこへ)
見たいですか?見たい!そうですか!そうだと思いました。お客様に関係する部分と、そのままだと訴えられそうなところ!をマスキングして、少しづつ公開します。無料です。ユーザー登録も不要です。登録されても営業に行くつもりもないので、結構です。
毎週1,2話を土曜日(初回はもうあります)に「ダウンロードページ」のこちらにアップします。あと同じようなことを自社向けにやってほしいという方はお問合せフォームからご相談ください。こちらはバッチリ有償ですが、お金をもらう以上はその会社に併せて全面刷新して行います。