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台風の日の営業は・・・

昨日の台風21号、東京でも大変な風でした。びっくりしました。関西はインターネットを見ていると、車が横転したり、マンションの給水塔が飛んだり、ガチャガチャの機械が飛んできたり、建設足場が崩れたり、なじみの深い神戸も2号線付近まで浸水したり…大変だったようですね。そんな昨日の午後もお会いした営業会社の社長さんが、夜まで2件訪問があると言われていて、こういわれていました。「こんな日こそチャンスですよ。」

さすがです。

 

小売業のお店にいるときは、台風で雨風がひどい時間帯は、やはりほとんどお客さんが来ませんでした。自動ドアの下の隙間から風に吹かれて店内に水が入ってくるので、入り口付近でずっとモップで排水作業をしていたものです。ところが、時々駐車場に車が入ってきて、びしょびしょになりながら店内に駆け込んでくれるお客さんがいました。電池とかインクとか、なくなって困ったものを買いに来てくれるフットワークの軽い人というのはいるものです。その中には、気晴らしなのか暑さしのぎなのか、店内をぶらついてくれる人もいて、こちらも「商売あがったりデー」なので気楽に接客していると、意外に数万円の周辺機器が売れたりしたものです。

パソコン売り場は平均的平日の2~3割程度しか売れないのですが、全店で見ると、それでも平均の半分程度は売れるのです。小売業は大変ですが、店舗を開いて品を並べてお待ちしていれば、こんな日でも売り上げがそれなりには上がる、ということはとても新鮮に思いました。

 

それが法人訪販になると、「予定通りお伺いしてよいでしょうか?」とお電話して、通常は問題ないのでそのままお伺いするのですが、先般の社長のように、「台風でも頑張ってきました」ということが絆になる人が少し、何も感じない人が大部分だったと思います。こういうことに、感受性をもっていてくれる相手の方、というのは大抵一緒に仕事がしやすい環境を作ってくれる方ですので、先般の社長の言葉を補うと、「こういう時に理解しあえる人を見つけると、その人とは長く一緒にやっていける」ということなのかもしれません。

ただ、小売業と異なり、こういう日は決済をもらって発注をもらえる確率はほぼ0です。小売業は、毎日売上数値を積み重ねられますが、法人訪販はそうはいきません。月末の予算に向けて横ばいグラフの日ができることは気の重いことです。

 

ところが、ここ1,2年でしょうか?「予定通りお伺いしてよろしいでしょうか?」とご連絡すると、中止とか、午後から休業とか言われるケースが出てき始めました。ちなみに私も、昨日の午後、先ほどの社長さんにお会いしたあとの予定2件とも先方から中止のご連絡をいただきました。その予定がおわったあと自宅兼事務所に帰って仕事していたのですが、そのあと私の使う電車は数時間不通になっていました。結果としては、その予定が中止されていなかったら私は帰れなくなっていました。

世間的には、「そんな荒天の日に危ない目にあって仕事するのはバカ」という風潮になった、ということなのでしょう。10年どころか5年前からしても大きな変化です。これも時代の変化として対応するしかありません。いや、いやなことではありません。ただ、昔の同僚が家で台風の模様をSNSにアップしていたので、「御社も休みですか?」と聞いたら、「シンクライアントで会社にリモートアクセスして仕事です。」という返事でした。でも、ですよ、これって台風じゃなくても、一定割合はそれで仕事済ませられる、ってことですよね。

法人訪販も、この調子で営業ができる時代がくるんでしょうか?

 

夜中はまた東京でも雨風がひどかったのですが、今朝は東京も良いお天気です。でも、足で稼ぐ一日が始まるわけですが、もっと効率的な方法があるんじゃないの?と昨日変則対応した方は思いませんか?私は起業してから、それを実感しています。

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