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経費削減講座5 高速道路代

首都圏以外の会社に伺うと仕事で自動車を使う、高速道路を使うという方法はとても多いわけですが、この削減もいろいろな方法があります。しかも、最近ちょっとご支援する我々にとっては削減しづらい困った状況が発生しています。

【代表的な削減手法2つ】
まず、代表的な削減手法を2つご紹介します。ご存知の方も多いかもしれません。どちらもETC車載器が会社の車についていることがまず適用の前提になります。

一つ目は「マイレージカード」です。個人でもお使いの方がおられるかもしれませんが、これ、ついたポイントを走行費用に充当することができます。ちなみに正体は「マイレージカード」なのに、紛らわしくカード面に「Corporate Card」(後でこの名前がでてきます。)と書いてあるものもあり、お客様に聞いても明細をみてもどちらか判別しづらいこともあります。発行元は金融会社やそこからライセンスを受けた機関でカード面にはその名前が書いてあります。

マイレージカードは自分でポイント充当作業をしないと割引にならないのですが、法人の場合、発行元でこのポイント充当作業を自動でやってくれる(その代わり手数料を取るケースが多い)場合が多くあります。一つのカードを複数の車両で使いまわすこともでき、加入制限もないため、最も一般的な方法です。

このマイレージカードよりも割引率を大きくすることができる方法として「コーポレートカード」というものがあります。こちらはカード面は緑で、カード面に「東日本道路会社」「中日本道路会社」「西日本道路会社」のいずれかの発行元会社の名前が記載されています。昔、高速道路には、回数券、そのあとプリペイドカードの仕組みがあり、大きな割引ができたのですが、これらが偽造券などの問題で廃止され、同時に料金収受の合理化策をNEXCO側で進めるためにこの「コーポレートカード」というものが推進されました。

【コーポレートカードを使うには?】
このコーポレートカードの制度は各道路会社のwebを調べると制度がきちんと規定されていることがわかりますが、そこには、かなり大きな供託金を(利用予定金額の数か月分)預けて申請する、というようなことが書いてあります。
また、そこには1台あたり3万円以上走ることが条件とされており、車両(正確には車両に搭載されているETC車載器)とカードは固定してつかわなければならないことが定められています。

そして、割引率についてもかなり複雑な記載がありますが、簡単にいうと、曜日や時間帯に関する各種割引が適用されたあと、さらに最大5割引き(3万円以上の利用に対して)となっています。

ここまでは制度のお話です。先ほどお話したようにこの制度は運送業など道路をたくさん使う事業者を念頭に生まれているため、走行量や供託など使いにくい部分がある制度でもあります。

これをより使いやすい形で使うことができるように最近ではいろいろな工夫が可能になっています。
まず、供託金の部分が受け入れられない会社が多いと思うのですがこれについては、複数の事業者が参加する形の組合に加入する方法でこれを緩和することができます。組合でも供託の積み立てを必要とする組合もありますし、全く不要とする組合もあります。(私たちは通常不要な組合ばかり紹介しています。)
これを確認し選ぶことでまずこの問題は解決可能です。
ただし、組合の運営費がかかるわけで、割引率は最大50%というわけにはいきません。通常は各組合とも40%を提示していることが多いのですが、実は利用状況によっては、もう少し多くなるように交渉することも可能ですし、その道のプロもいらっしゃって我々も相談することがあります。
なぜそんなことが可能か、というと「組合法」をきちんと理解するとそこにヒントがあります。

次に「3万円以上走る車しか入れない」については、さきほどの道路会社の制度の違約金関連を読み解くと致し方ない制度だということがわかるのですが、割引率を譲歩する形、たとえば通常40%のところを30%まで譲歩するとこの制限を緩和することができる組合というのが世の中には少数存在しています。運送業ではない会社、たとえば営業車ではなかなか3万円以上というのはハードルが高く、加入できる車が少ししかない、という場合もあります。そのような場合にこうした組合で試算すると、3万円以上限定+他の車両はマイレージ運用、という場合に比べてより大きな削減が可能になる場合があります。
上の例で30%と記載しましたが、ここでも25のところもあれば、30(これが一番多い)のところもあれば、もっと大きい割引が受けられる組合もあります。

また、実はコーポレートカードで割引が受けられる対象道路や制度は組合により少しづつ相違があります。NEXCO3社や首都高速、阪神高速は大丈夫なのですが、それ以外でよく使う道路については確認が必要です。
私が担当した本当にあった例なのですが、京葉道路沿いに立地している会社なのに、あるガソリン元売から勧められた組合のカードが京葉道路が割引対象外であり、それだけで年間100万円(営業車両が100台以上ある医療サービスの会社でした。)以上損している、というケースもありました。元売りも組合も本当にその会社のためのことなんて考えてくれていないのです。

総じていえば、「自分の会社にあった組合を選ぶ」ことがとても重要でして、200とも300ともいわれる組合の中から大丈夫なところを選ぶのは結構大変です。ちなみに、このコーポレートカードを車両間で使いまわす割引されないだけでなく警告され、やがては会社ごと使えなくなりますので、ルールは守っていただく必要があります。

【新たなる課題】
この「4割も安くなるカード」「いろいろな組合の知識」は私たちにとって大きな武器だったのですが、実は最近大きな問題が生じています。
17年4月からなのですが、「割引が最大4割」なのはETC2.0対応車両に限定され、非対応車両はここから10%割引率が下がってしまったのです。走行料金が月額1万円台でETC2.0未対応ですと、実は割引額がマイレージカードのほうがコーポレートカードよりも大きくなることが起こってきます。そのため、おすすめする方法を決める前に車両が対応済みかどうかを確認する必要が最近は生じているのですが、これが会社様でもほとんどわかっていない(そしてほとんどが未対応)ため、我々も苦労しています。

関係官僚の読者様に苦情を言われないよう正確な記載をしますと、もともと実は最大割引率は制度上だいぶ前に50%から40%に変更されたのですが、運送業を念頭に「激変緩和措置」の名のもとここ数年、個別の予算措置が講じられ、10%の救済が行われていました。17年4月より、この救済措置が「ETC2.0対応車両のみ」に限定され、そのため非対応者は緩和措置を受けられなくなった、というのが正確なところです。

このETC2.0ですが、実は非常に普及率が低迷しています。関係省庁は、「便利な情報提供が可能になった画期的なサービス」と言っていますが、そうしたサービスはスマホでその前にほとんど全部実現してしまっています。残念な政策です。
批判は置いておいて、このETC2.0は首都圏では圏央道通行時には対応車両は割引が受けられます。これは都心部への流入車両を減らすという政策誘導のために実施されているものですが、今のところ他のエリアではありません。また、インターチェンジの外に休憩や娯楽施設を用意し、そこに降りた料金計算ではなく立ち寄れる、というようなサービスもETC2.0限定です。

ETC2.0対応にするには、対応機器(ETC車載器にETC2.0 かDSRC、あるいはITSスポットという記載がある機器は対応可能性が高い機種です。)があれば、販売店や取扱店で「再セットアップ」という手続きをすると3,000円ぐらいで利用できるようになります。
16年以降に導入したような比較的新しい車両は対応しているかもしれませんが、実は最近400台ぐらいあるある会社でこのお話をして調べてもらったら、1台も対応していなかった、という事例もあったので目安程度でお願いします。

こうした対応機種でなかったら…車載器を買いかえるしかありません。これはそこそこ高いので、高速道路の10%安くなることで回収するのに数か月から1年かかってしまう話のため、無理にというより高速道路の走行の多い車両に限定して進めることがよいでしょう。
ちなみに昨年2017年度はETC2.0車載器導入の補助制度がありましたが、早々に予算消化して終了してしまいました。2018年もETC2.0には女性タレントを起用して普及を進めることが発表されているので、補助制度が再度行われるかもしれません。

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