ブログ

経費削減講座4 ガソリン代

私たちが多くの会社を診断してきた中で、削減可能と診断する割合が高かったものの代表的なものがガソリン・軽油代です。
ただし、近くのスタンドがどのブランドかや、何分かかるかまで調査しているので膨大な手間がかかります。

【地域格差を克服する】
このサイトは、全国の方がご覧になっていると思うのですが、不都合な真実をまず一つお知らせします。
資源エネルギー庁が毎週公表しているガソリン代(レギュラー)を1年分(2016/11/7~2017/10/30)でどの県が高いのか、安いのかを調査しました。(沖縄を除く)
この期間の全国平均は131.4円でした。(価格はすべて税込で記載しています。)
*高いランキング
1位 長崎県 139.2円
2位 鹿児島県 138.9円
3位 大分県 135.3円
*安いランキング
1位 埼玉県 126.6円
2位 千葉県 128.3円
3位 岡山県 128.4円

多少の変動はあり、一時期は茨城県が一番安い時期もあったりしたのですが、福岡以外の九州は全般に高く、関東はどこも安いという傾向はもう昔からずっと長く続いています。この傾向はハイオク、軽油でもほぼ同じです。
それでは、高い地域の方は高い値段を受け入れるしかないのでしょうか?実はそうではなく、全国平均価格に連動するような形で全国一律の価格で入れることができるようなカードが中規模以上の法人では利用可能です。こうした方法を利用すると、高い地域の会社はそれだけでずいぶん安くすることが可能です。

私はここ1年ほど九州のお客様をたくさん担当してきたのですが、この地域格差克服手法のおかげでだいぶ削減に成功しました。

【情報格差を克服する】
燃料をたくさん使う会社、というとトラックをたくさん使用されているような会社さんが思い浮かびますが、こうした業種では軽油を実はスタンド価格よりもだいぶ安い価格で給油しています。
よく、ガソリンはスタンドも大してもうからない、とか逆ザヤだ、というようなニュースが原油価格高騰時に流れますがこれはガソリンに関してはある程度本当です。しかし、軽油はスタンドも元売りも利益幅があります。しかも事業者の大型車が多い傾向にあるため、元売りも大手事業者の囲い込みのための価格施策を打ち出しやすい傾向があります。

では、そうはいっても大型車を何十台も持っているわけではない、10台程度という会社はどうすればよいのでしょうか?そうです。団結すればよいのです。団結する方法は…すいません。ここでは書けませんので、お問合せください。
でも、10台ぐらいあれば、大手並みとまではいかなくても近づくことは工夫次第で可能です。

ちなみにこうしたご紹介する手法(都合8種ぐらいあるのですが)はすべて高速道路上での給油では効果がほぼありません。時期にもよるのですが、高速道路上の給油は割高なことが多いので、これを行わないようにする、というルール運用も抑制には有効です。

【最近の情勢】
今、日本のスタンドはかなり急速に減少しています。そして、そのざっと半分がJXTGグループの傘下の「エネオス」ブランドです。地方に行くとエネオスしかない、あるいはエネオスとJASS、というケースも多くあります。
エネオス(旧JXグループ)とエッソ、モービル、ゼネラル(旧東燃ゼネラルグループ)が経営統合し近い将来はスタンドブランドも統合に向かうことが発表されており、ますますエネオスの寡占状況にあり、最近では以前よりも価格競争が激しくなくなってきている、お客様から見るとエネオスを中心に下がりにくくなってきている、という傾向が顕著になってきています。
スタンドが近くにないと、いくら安くなっても不便で使っていただけませんので、私たちは、様々なブランドの中からその会社にとって実現可能な最善手を都度さがしているのですが、それも自由度が2,3年前に比べると下がってきているのを感じます。

もっとも、最近のお客様の明細を見ていると、軽自動車(特に4ナンバー)、それにアクア(トヨタのハイブリッド車)の採用割合がかなりの割合になっており、これら低価格低燃費車の採用により燃料費+車両運行費用のトータル費用は低減されているということも言えます。

車両本体をいかに安くするか、ライフタイムのトータルコストをどう安くするかも実はいろいろな方法がありますので、それはまた別の機会に。

関連記事

  1. 経費削減講座2 固定電話
  2. 経費削減講座18 マット類、清掃
  3. 経費削減講座1 はじめに
  4. 面白い商品をマッチング目的で紹介してみるシリーズ②~屋上防水~
  5. 経費削減講座23 国際貨物
  6. 改善する会社 しない会社
  7. 経費削減講座20 小さなことからコツコツと
  8. 経費削減講座9 電気代②
PAGE TOP