ブログ

経費削減講座6 出張費いろいろ

前回まで、ガソリン代、高速道路についてご紹介しましたので、旅費交通費つながりで、今回は新幹線と飛行機についてご紹介します。安い策には実際には制限もあります。そこらへんもご紹介してまいりたいと思います。もちろん、お金が先払いになるような方法はいつもの通り、避けて通りますので、ご安心ください。

【新幹線を安く乗る】
東海道、山陽新幹線は一択、エクスプレスカードの利用に限ります。チケット屋で回数券のばら売りを現金で買うという手法が長く使われてきましたが、現在ではこちらのほうが安く、しかもキャッシュフローが後払いになるというメリットもあります。回数券は東海道新幹線については廃止の流れもあります。
さらにスマホから何度でも変更でき、チケットレスで乗車できます。ちなみに東京~新大阪間は通常料金は14,450円、エクスプレスカードですと、13,370円となります。回数券はお盆、ゴールデンウイーク、年末年始など繁忙期には使用できませんが、エクスプレスカードは年中利用可能です。さらに、ポイントをためるとグリーンにアップグレードできるというサービスもあります。(使ったことがありませんが)さらに、変更がスマホから何回でもできるのがとても便利です。

最近ではsuica等交通系ICカードとクレジットカードで乗車できるスマートEXというサービスがスタートしましたが、こちらは割引率は低いので、東海道、山陽新幹線をご利用の会社では、ご面倒でも会社のカードの付帯サービスでエクスプレスカードがないか確認し、あればまずは1枚お申込みになるとよいでしょう。
なお、21日前までに予約すると、東京~新大阪間が11,000円になるサービス「EX早特21」というサービスもあるのですが、朝6時台か日中しか適用にならないうえ、変更できないため、ビジネス用にはあまり使えません。

東北、上越、北陸新幹線はJR東日本、九州新幹線はJR九州が運営(北陸の一部区間はJR西日本)しており、これらはエクスプレスカードは使えません。ただし、これらはネット予約すると席数限定で安くなるサービスがあります。JR東日本の場合、「えきねっと トクだ値」というサービスです。この予約サービスは席が空いていれば、駅の自販機で変更も可能ですので、私たちはこちらを活用しています。
また、その他の特急でも、JR東日本では新幹線でも早めに13日前までに変更不可で予約すると最大35%引きになるという「お先にトクだ値」というサービスがあります。個人的には家族での旅行の際に愛用しています。

ポイントとしては、早め、そして変更不可ということを心掛けると安くなるということですが、ビジネス用途では限界もありますので、まずはエクスプレスカードや通常のネット予約を活用するところから始めるのがよいと思います。

【海外航空券】
次に飛行機の話をさせていただきます。海外航空券には必勝法が残念ながらありません。
私は格安航空券を買ってバックパック背負ってアジア系航空会社で旅に出る、という学生時代(90年代前半です。)だったのですが、現在は主要な航空会社はAPEXと呼ばれる正規格安券をwebで販売しており、これと同じものが旅行代理店でも販売されているのが流通している航空券のほとんどです。(一部の日本ではあまり使われない航空会社だけが昔のような格安券を発行しています。)
そのため、多くの旅行代理店では、webで個人が買える価格に4~6千円程度の手数料を上乗せして販売しているのが実情です。この手数料は見積書に明示されていることが多いです。そのため、この上乗せ手数料分の競争しかないのです。
ところが、航空会社の正規割引運賃を調べますと、各社ごとに多少の差があるのですが、それ以上に購入時期と変更可能性など(ほとんどが変更、キャンセル不可なのですが)により価格に大きな差があります。そして、安いものから順になくなっていきます。

例えば、本稿執筆時点でANAのサイトで約1か月先の東京~バンコクを調べてみますと、夕方発は37,400円、午前発は51,360円、これが変更可(要手数料)になると86,360円、さらに払い戻しも可能でラウンジ利用も可能なものは104,860円と現在なっていて同じ会社の同じ便のエコノミークラスでもこんなに価格差があります。51,360円は残り2席となっています。
そのため、早めに予約する、ということが最大の必勝法です。なお、カード決済が必須ですが、決済自体はその後翌月中に事後に行われますので、ここでも代理店の決済代行機能は特に不要になっています。
ただし、複数会社を横断的に調査する、ということはなかなか大変ですので、そこでは旅行代理店に一日の長がある、と言えます。

【国内航空券】
国内航空券には少し策の打ちようがあります。まず、主要路線では、JALANA以外の航空会社が比較的安い便を飛ばしています。これを選べるときは選ぶのがまず第一の策です。王道のJAL,カジュアルなジェットスター、キットカットが出てくるスカイマークなど各社ごとに少しずつ違う雰囲気を知るのも出張の楽しみです。
また、新幹線と同じく、飛行機には「早割」「旅割」など各社で呼び名が異なりますが、変更不可で早期に予約するととても安くなる、というチケットがあり、これが現時点ではどの方法よりも安いです。そのため、福岡、鹿児島、札幌など便が多いところに行くときも変更不可チケットを原則私は使います。先日は、鹿児島までスカイマークで変更不可チケットを使い、片道1万円以下で日帰り出張してまいりました。

ところが、変更不可チケットを使うとなると、予定をできるだけ詰め込もうとすると、その日の一番遅い便で戻ることにせざるを得ません。早めに空港に着くと、3時間以上待合室で仕事している、なんてことも時々あります。安い航空会社を選ぼうと思っても、便に限りがあると時間が合わないこともあります。お忙しい社長さん方はこれでは使いづらいというのもわかります。

そこで活用できるのが、株主優待券。街のチケット屋さんでたくさん売ってます。これで予約すると、変更不可チケットほどではありませんがだいぶ安くなります。そして空いていれば変更が(空いていれば)可能です。正規券ですので、マイルもきちんとした率でたまります。小さな会社でこれをやられている会社も時々見かけます。
さらに、こうしたことを仕組み化して提供している会社がいくつかあります。この方法では、時間帯別に各社横断的にどこが安いかをwebで一覧でき、その場で予約できるのです。この方法でも、変更可能チケットが正規よりは2割前後安く購入可能ですし、掛けでの購入も会社の審査がありますが可能なケースがあります。ある程度件数が多い会社様はこうしたサービスを利用されるのがよいでしょう。

これについては、詳しくはお問合せをいただきたいと思います。

 【パックプラン】
最後にご紹介するのは、新幹線とホテル、航空券とホテルがセットになったパックプランです。旅行代理店や一部のホテル予約サイトで取り扱っています。これらは多くの場合、事前に(1週間前など)購入が必要で、変更が不可のケースがほとんどです。宿泊を伴う出張で、行きかえりが同じ発着地で、変更不可でもよいのならばこの方法が一番安くなることがほとんどです。
そこそこちゃんとしたホテルがリストアップされることが多いのも、貧乏性の私にとってはひそかにうれしいです。

いかがでしたか?特に航空券は方法により価格格差が非常に大きいです。知らないと知っているとでは往復5万円差が出ることもあります。ポイントはweb活用とクレジットカード決済に躊躇しないことです。

是非ご活用ください。

関連記事

  1. 固定電話に見る「再構築」の考え方
  2. 【経費削減講座26】この時期に設備購買を検討される方へ
  3. 経費削減講座19 小技を繰り出す
  4. 規制強化と補助金
  5. 改善する会社 しない会社
  6. 不況期の凌ぎ方
  7. 経費削減講座21 最難関の一つIT保守費に挑んだ話
  8. 人件費で簡単に減らせる部分は?
PAGE TOP