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中国とんでも(今回はそれほどでもない) 中国の祝日と残業

今日10月1日は、中国は「国慶節」といい、公式には最大の祭日です。そんなわけで今日は月曜日ですが中国の話題をお送りします。

なにせ、1949年10月1日、中国共産党が国民党との内戦に勝利し、中華人民共和国の建国を宣言した日なのです。この国慶節は、前後の土日4日間を、10月1日~3日の公式の国家休日に寄せる形で政府機関や金融機関、主な企業は1週間のお休みになります。国慶節は毎年10月1日、そこから3日間の休みを中心とする、というのは毎年同じです。(後で出てきますが、同じじゃない祝日があるんです。)朝から国歌があちこちで流れます。

ちなみにオリンピックでは頻繁に流れる中国の国家ですが、「義勇軍行進曲」と言い、抗日映画の挿入歌として作られた歴史があります。そして作曲家は藤沢で事故で溺死されています。なぜか歌詞はフランス国家 ラ・マルセイユに似ています。

 

この1週間連続して休み、というのは1年間のうち、あと2回あります。

一つは労働節、メーデー休暇です。なにせ、共産主義、労働者のための国、という建前がありますので10月1日についで大きな式典がいろいろ行われます。5月1日~3日が固定された国家休日で、前後の土日を寄せる形で7連休です。

もう一つは、春節(旧正月)です。これは旧暦の1月1日から3日間が公式の休日なのですが、同様に公的機関は1週間。実は多くの社員はもっと長く帰省していて、都市部は静かになります。もっとも最近ではショッピングセンターが営業しているようになりましたので、少しずつ日本に近付いてきたとも言えます。

 

中国では長い間、この年3回×3日だけが祝日であり、16日ある日本よりもはるかに祝日は少なかったのですが、2008年からあと1日×2回増えました。一つは清明節で春分の日から15日目(4月8日頃)が一日お休みです。前後への連結はありません。もう一つは中秋節。これが旧暦8月15日で一日お休みです。この日はいまだに豪華な月餅をギフトとして送る習慣があります。今年は9月26日でしたが、私もクライアントの方から久しぶりに美心集団(香港の食品メーカーで、中国では高級品としてデパート等に並んでいる)の月餅をいただきました。変わったところでは、3月8日の国際女性デー(これは国連が定めたもので日本以外の各国で様々な行事が行われています)は「女性のみ」半日休みで、これは結構運用に不便です。

この中秋節ですが、旧暦のため毎年ずれます。そして、時々国慶節と重なる、ということが起きます。その場合は、8日間休みになります。去年2017年は10月4日が中秋節でこの追加ボーナスが発生しました。

この祝日とそれに合わせて公的機関が休みになるパターンですが、毎年前年の12月中旬に国務院通達として発表されるため、1月下旬にも来る(年によって違う)春節の休みが1か月前にならないと決まらない、という問題が生じます。最もそれが問題だ、と言っているのも日系企業ぐらいなもので、現地では国が休みと言ったら休み、という感じで予定を差し替えます。

 

外国で働いていると、日本は稼働しているのに中国は休み、あるいはその逆があるわけですが、日本側が平気で連絡してくるために結局両方が休みにならない限り仕事をし続けるような状況になってしまうのです。私は2006年の国慶節を北京見学をして過ごしたのですが、その時中国の通信設備でシステムトラブルがあり、結局故宮にいる間、ずっと電話していて故宮博物館の展示品が全く見られない羽目に会いました。

それ以上に注意しなければならないのが、日本の都合で頼み込んで稼働させる場合の残業代です。日本では休日出勤の割増残業代は35%以上と法定で定められていますが、中国では、休日は200%、祝日は300%です。ちなみに平日の残業は、150%でこれも日本の125%よりも重い負担です。社員から、「300%の割増なので、元の100%に加えて通常の4倍だ」という主張が繰り返しされた時期もありますが、これは国が「3倍払えが正しい」と広報に努めてくれまして(3倍払わない会社がたくさんあるということです。)4倍ではないということは認識されるようになりました。それでもものは試し、と言ってくる社員はいますが。

従いまして、日本の仕事を請け負う場合、この期間も稼働させようと思うと、その期間だけなのか全体に割り振るかは別として、この費用負担をきちんとみこんで価格設定しないと大赤字になってしまいます。しかし、それをきちんと日本側に説明しても、「やっかいな奴ら」「休んでばっかり」「安くなきゃお前ら存在価値ないだろ」といわれのない非難を浴びるのが現地法人というものです。逆に12月30日、31日、1月2日、3日は社員は普通に出勤するので、仕事の確保に苦労します。先ほども申しました通り、国民の休日の数という点では日本の方が遥かに多い(こんなに多い国はたぶんほかにない)のが実情です。

残業代の不払い、というのは従来から特に工業系で非常に大きな問題となりました。サボタージュ、ストライキの大きな要因は賃上げ以上に残業代不払いでもあり正直に払うべきところですが、日本側が人を人とも思わないような圧力をかけてくるケースが日本人商工会でも嘆かれていました。「中国の関係会社の従業員は日本の社員の仲間ではないのか?」と私は親会社の親会社の役員に強くいったことがあります。

 

ともあれ、中国でも休みはみんな大歓迎です。深センでも10月は天気が良い日が多いので、近くの低い山に仲間と連れ立ってハイキングに行ってきたことを寮に帰ってきて堰を切ったように話してくれた社員たちを思い出しました。最近では、東京の繁華街は、こうした長い休みは個人旅行を楽しむ若い中国人カップルでいっぱいになります。今日スマホ片手に買い物や飲食を楽しむ彼らを見ると、この10年で中国が豊かになり、そして世界を知る若者が増えていることを感じます。台風一過、インバウンド需要獲得に気合を入れている方もおおいことでしょう。

 

中国では国慶節の前の日の退社前はこんなあいさつをします。「国慶節快楽!」(よい国慶節のお休みを!」

 

 

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