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【経費削減講座27】Amazon Business 試用レポート

ずっと前、こちら(https://wp.me/pa0sBp-6I)で「AmazonBusinessに注目している」と書いたっきりそのままになっていました。

先日、招待メールが届き、ようやくアカウントを取得し試用することができましたので、その体験レポートをお届けします。なお、Amazonの最大のすごさは、大きいことではなく、「システム力を援用した日々変え続けるPDCA力」にありますので、この記事をリリース後、しばらくすると改善していることもありますことをご了承ください。

 

◆価格は…

まず、最大のポイントである価格ですが、今の企業ユースで最大手であるアスクルと比較してみました。

主要な文具類、金額で多くのオフィスで上位を占めるのは、PPC用紙(コピー用紙)、パイプファイル類が代表的でしょう。PPC用紙はアクルが日本有数の取扱高を誇り最強と言われています。同社のA4用紙で500枚つづり10パックのものを買われているオフィスは多いことでしょう。税込価格(以下同じ)でこれを書いている時点で5000枚で一番安いものは3108円。PPC用紙は相場商品で変動するものなのですが、ここ数年はこのくらいの水準が続いています。アマゾンで同じ数量を買おうと思うと、初めてみる知らないブランドで2500枚で1248円、(斤量と厚みはほぼ同じです。)つまりアマゾンが20%安い。アマゾンの方は、どの程度の品質かわかりませんで、擦れて粉が出るような紙をその昔(20世紀の話ですが)家電店の特価品でコンテナで仕入れてしまったことのある私としてはちょっと怖いです。試せばよいのですが、そんなにたくさん弊社では消費できないので、どなたか試して教えてください。

しかし!これはアマゾンの仕組み上しょうがないのですが、アマゾンの発送ではなく出店事業者からの発送であり、この事業者から他の商品を買うことが期待できず、送料が750円かかる。さらに、「アスコナイ」。現時点で4日後以降のお届けと表示されている。つまり、余裕をもって1万枚以上買わないと安くならない、ということで実際には選択できないのです。明日届いて、2000円以上なら送料無料(アスクルの通常条件は1000円以上で無料だが、5000枚買えばアマゾンでも2000円は超えるので)というものは、一番安いもので3284円。アマゾンよりも6%高い。ただし、期間限定で「決算特別セール」というページから同じ商品を見ると(これに気づく人は少ないと思うが)3063円で買え、アスクルより1.5%だけ安くなります。

もう一つ、経理部でよく使うパイプファイル(綴厚10センチ 10冊セット)で比較すると、アスクルは自社ブランドで5420円、アマゾンは同等の両開きタイプで1冊926円。8センチに譲って両開きをあきらめると3日後着で4698円で送料無料ですが、こちらはアスクルで両開きが3681円で送料無料と26%安い。

 

文具はもともとアスクルが異常に強い、ということで少し他のもので見てみることにしましょう。単3アルカリ乾電池10本、というのは割とよく買われるアイテムですが、アスクルは自社ブランドで257円。アマゾンではアマゾンブランドが8本476円と高くて、三菱電機製が278円、その他の会社製で22本518円というのもありますが、30本単位でよければ、アスクルブランドの方がさらに単価は少し安い。でも全員で同じ電池を使う備品でもない限り、10本でまあいいでしょうね。

少し変わったところで、アスクルを大量に使われていた過去の私の対応した事例で、結婚式場チェーンのキャンドル、というのがありました。(こういうのはアマゾン強いだろ、という期待で)アスクルで5時間燃える無香料タイプで100個で1250円(送料無料)、アマゾンでは同じメーカーの同じものが1260円だが、送料が発生。他メーカーの類似品で燃焼時間4時間で1190円というのがあるのですが、こちらも他のものとセットで2000円を超えないと送料が発生。同様の比較をたとえば居酒屋チェーンを想定してコックシューズ(従業員ごとに買うので、結構な購買数が発生する)でもしてみたのですが、やはりアスクルが1割安い。

 

しかも、アスクルには、大手法人(半年で50万円以上購入することが条件)には、「ソロエルアリーナ」という、紙カタログがないがさらに割引になるサービスが存在しており、超大手の場合、10%を超える割引がある事例もあります。通常のアスクルのポイントをためてお菓子に替える、という制度も多くの会社で現場ではなかなか好評です。Amazon Businessにこのような大口顧客優遇策があるかどうかは、現時点では公開されていませんし、ポイント制度はありません。現時点ではアスクルの方がオフィスや事業所で使用する主な商品についてはかなりの価格優位性があるようです。家電品では、アマゾンは価格比較サイトで上位にくるよう自動制御している節がありますが、文具についてはこの辺の対応はまだまだ取られていない。シュレッダーやプロジェクター、プリンターなどはアマゾンの方がアスクルよりも安いのですが、そもそもこれらは買う方の会社さんもアスクルが安いなんて思っていないで、ヨドバシドットコムやビックカメラの通販で買っているケースも多くみられます。

 

◆品揃えは…

当たり前のことなのですが、非常に特殊なものはアスクルでは品ぞろえがなかったり、取り寄せ対応だったりすることがあります。ただ、私自身が事務所勤めをしていた経験で、電気機器類以外でアスクルを使っていて「なくて困った」ということは一度も記憶にありません。(アスクルよりもカウネットやたのめーるの方が安い、というものは時々ありました。)また、飲食店(たとえばつまようじ)や服飾店(たとえば、ハンガー)の一般資材類は大きい会社に対しては専門商社が圧倒的に安いし、配送小回りも効きます。ただ、個人商店のような場合には、便利かもしれないのですが、その場合でも、「送料」の問題は後述の通り存在しています。

また、アスクルがなぜこんなに日本のオフィスで信頼されているのか?ということは、実は一番安いから、という以上に、オフィスの定番品がいつでも概ね安定して安く、しかも在庫があって翌日届くので買いだめする必要もないという「安定性」が大きいのです。それに比べてアマゾンの価格はシステム上で売れ行き、競合、在庫などを勘案して頻繁に変更されています。また、いわゆるナショナルブランドは他流通との兼ね合いからさほど安く設定できないため、主要用品はアスクルのように「自社ブランド」を設定しないと安くできないわけです。アマゾンの品ぞろえは確かに膨大ですが、オフィスで必要なものは限られているし、その膨大な品揃えのうち、大きく安いというもののかなりの部分は「中国発送」(以前、私物で1か月かかったことがある)が含まれています。

したがって、現時点では、日常の定番品はアスクル、たまに必要になるが、納期に余裕がある(たまに必要なものは通常急に必要になるのだが)ものならば、アマゾンの方が安いし見つかる可能性が高い、ということは言えるでしょう。ちなみに私は個人ではあらゆるものを年間数十万円も購入するアマゾンのヘビーユーザーです。

 

◆送料と納期

これも現時点ではアマゾンの泣き所です。アスクルはほとんどのものが安定して翌日着です。1000円以上は送料無料、というのも都市部では優れた自社流通網を構築しているからです。アマゾンは、納期も到着もバラバラです。上の価格レポートに記載したように、かなり安いものの一部はアマゾンが発送するものではないものも含まれているからです。したがって、送料がいくらかかるかも実際には商品を選ぶまで不明です。アマゾン発送以外の送料は販売主に任されているからです。まとめて送料を節約するという一般的手法もこの場合には適用できません。

ちなみに、AmazonBusinessはアマゾン発送商品は2000円以上で送料無料ですが、この中には、「プライム会員は送料無料」の商品も多く含まれます。画面コピーは権利がどうこう言われると怖いので貼り付けませんが、実はAmazonBusinessの商品は普通のAmazonの商品や説明文と全く同一で画面の上部にBusinessと表示されていることと、一部同じ商品で数量をまとめるとすこし割引が効く、そして上の「決算特別セール」のようにごく一部だけBusiness向けに安い設定があるという状況のようです。しかし、入り口が違うと価格が異なる、というのはあまり親切とはいえません。

そして、BusinessPrimeというプライム会員のビジネス版があり、これに加入するとプライム商品は送料無料になる、というのも個人と同じです。ただし、年3900円(税込、以下同様)で3アカウントまでの登録、支店間でアカウントを分ける(費用の分配の都合上も送付先入力の都合上もそうする会社が多い)と、10アカウントで13500円、100アカウントまでで37800円かかります。

これがメリットが出るような大ユーザーはアスクルでも「ソロエルアリーナ」の利用で追加割引を受けられますし、実はアスクルは購買量が年1000万円をこえるような多店舗展開企業には、送料割引も一部に提供しています。ビジネス版Primeの存在自体は採用要因にはなりにくいだろう、と思います。

 

◆企業ユース上のその他の機能

アスクル、たのめーる、カウネット等で充実している法人の部門ごとの承認機能設定はアマゾンも用意しています。また、簡易な分析機能もありますが、これは必要としているユーザーは実は少ない。大手ユーザーからの要望で一番多いのは、「支店、採算セグメント事に少なくとも金額だけは分けて表示してくれ、できれば請求書を分けてくれ」ということです。こうした社内管理上の都合というのはほかにもいくつかあり、国内文具通販はいろいろな方法でこれらに対応してきています。そういう「顧客のわがまま」を果たして彼らは聞く耳があるのか?というのは大変興味深い。いろいろな業界で見られる「アメリカ系企業の限界」はこれであるからです。ちなみにセグメント別月次集計は現時点では対応ができないようです。

 

スタートして一年ほど、大手向けなのか?零細、個人事業主向けなのか?あるいは、一般的な商品が狙いなのか?ニッチな商品が狙いなのか?全く分からなかった(宣伝もしていない)のですが、今回数日調べてみて分かったのは、実はAmazon Businessは現時点では「普通のAmazon」だということです。私は零細ですので、私個人のプライムアカウントで購入して会社で清算申請することを継続すると思います。プライム会費を個人と事業で2倍払うのがもったいないからです。個人事業主や零細企業はほかの方も多分それが正解です。それよりも大きな一般事務所は、アスクル優先で、なかったり珍しいものを買う時は合わせてAmazonで調べてみる、というのが適当だと思いますが、実はいままでもそうしていたはずで特段変わりがない。

これから優秀な責任者が取り組まれるのだと思いますが、誰にとってどういうメリットがあるのか?をきちんと打ち出していき、しかも、日本の企業の総務、経理の担当者のわがままを理解し取り込まないと、今のままでは皆、「自分にはメリットないサービス」と感じるのではないでしょうか?2回シリーズにする予定だったのですが、今回はこのくらいにして、半年後に再度見てみたいと思います。

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