ブログ

本当の問題はどこにある?

ある年商30億円ぐらいの、20年ぐらい前はこの倍以上売り上げがあり、商品名は誰もが知っていたような食品会社の経営陣から「時代にあった売り方がしたい」という相談が最近ありました。市場や競合を一通り調べて、その会社の販売網や商品のメディアやネットでのプレゼンスを調べて…財務状況は有価証券報告書が発行されているのでそれを調べて…と2時間ぐらいまずはその会社や周辺を勉強して、手が止まってしまって一日がたちました。20年で売り上げが半減していますが、営業拠点数は10ほどあり、変わっていません。webのうち、一部は4年ほど前から更新が止まっています。それ以外にも一通りのコンテンツはあるのですが、やっていることの古めかしさが目立ちます。販売網も、顧客も高齢化しているようです。

【その言葉にすべての問題が】

これって、ご期待に応えて、「顧客リストに対してクロスセル商材と販売手法を用意してあげて短期の成果を上げたうえで、それと経費削減で作った予資でweb販路とドラッグストア販路を新規開拓する。PDCAを回せるルールを導入して…」という提案書を作ればよい話なのでしょうか?

私はそうはしないつもりです。

たぶん、20年前からその方は、「時代に合った売り方に我々も変えていく必要がある」と会議の場で事あることに言ってきたことでしょう。しかし、それがなぜ実現せず、そして外部から見ても古いやり方に固執している(本人は、きっとそのつもりはない)ように見られてしまう、その理由にこそ問題の本質があると思うのです。

・口だけでなく、どこへどのくらいのスピードで進んでいくのか?それを具体的に示せていたでしょうか?そして、その具体的プロジェクトの進行にメンバーをコミットさせ、自分がコミットしていたでしょうか?

・その変えることを評価制度の中で各部門に役割分担させ、それを成し遂げた人と、できなかった人をきちんと評価で差をつけたでしょうか?

・新しいこと、変化することへの提案を殺させない仕組みを用意していたでしょうか?

・変化を起こすために必要な人材を定義し、そのあるべき姿を社員に示し、採用に生かしていたでしょうか?あるいは、これに寄与できない社員をけ結果として淘汰する覚悟があったでしょうか?

【良薬は口に苦し 劇薬はこっちも危なし】

私がいきなりこれを突き付けると、この仕事はブレイクしてしまう可能性が高いでしょう。そういう人だから、こういう状況を生んだのだと思うからです。しかし、「自分に原因がある」というところに会社幹部が立ち返り、変わらない限り組織は変わらない、と私は思っています。オブラートに包まずにその劇薬を使わなければならない事例に久々に出会ったように感じています。

もちろん、既存販路をいったんは維持し、そこはガリガリと効率化してキャッシュカウとしての役割を担ってもらい、経費削減で余資を生み出し、あるいはファイナンスを誘導して既存販路と干渉しない販路を構築するチャレンジをするようなポートフォリオを構築することは、私でなくても経営戦略論を少しかじった人ならば可能でしょう。しかし、それを生かせるかどうかは、数か月でいなくなるであろう私ではなく、会社に人生のすべてをかけてきたあなた方幹部にかかっているのです。私は手を引いてあげることはできますが、そこへ進むかどうかはあなたが決め、あなたが走るのです。

 

 

関連記事

  1. POSシステム刷新
  2. 改善する会社 しない会社
  3. ヨソモノ、ワカモノ、バカモノ
  4. 管理強化の適切なタイミング
  5. プロジェクトマネジメントの技術ってなに?
  6. 18禁ソフトの悩み
  7. 「まごころ接客」の思い出
  8. 「交渉」の技術
PAGE TOP
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。